ライフワークバランスについて
妻との会話。というか妻の持論展開と言うべきだろうか。
楽しいことややりたいことや欲しいものが無ければお給料だって稼げないし、時間もお金も節約できない説。
同意。でも何がほしいか、何がしたいか聞かれて思い浮かぶのは、昼からお酒を飲んでトゥルースリーパーで寝ることだった。
想像力の低下。現実逃避しか見えていないのだ。ワーカホリックの安い願望だ。
社会人になって活動時間の大部分を仕事と移動時間に費やしている。趣味のために仕事をがんばってしっかり切り替えられる人もいれば、何が楽しくて会社に入り浸っているのか分からないような人もいる。
どちらか幸せか人それぞれだが、私の場合は1日10時間以上も余命を費やす仕事がおもしろくないというのはとても損な気がする。
労働の本分は衣食住を得るためのお金を稼ぐことではあるのだが、そこに自身の野望やアイデンティティを織り交ぜて表現していけたら素晴らしいと思っている。
昨今ではコロナ禍でテレワークが多くなり、仕事と生活の住み分けが難しいと聞く。
江戸時代くらいまでは会社員という職業はお役所くらいで、それ以外の人は自分たちで商売をしていた。家が反物屋なら子どもたちが店番をしただろうし、田植えは家族全員でやっていたんじゃないだろうか。
家業が傾けば当然、生活も傾くわけだから子どもたちだって無関心ではいられなかっただろう。
時は流れて、「旦那元気で留守がいい」が流行語になるほど仕事は家庭から切り離された。
私もつい最近までは仕事を家庭に持ち込まないことが良いことだと考えていた。子どもが保育園に行き始めて、毎日新しい言葉を覚えて帰ってくるのに、親はどこに行ってきたか知らないけど疲れ切って帰宅する。それも寂しい話だなと感じる。
自分の仕事を胸張って子どもに伝えたいし、もしかすると素晴らしいアイデアが子どもから貰えるかもしれない。
ライフワークバランスなどと言われて久しいが元々は一つのことのように思う。
難しい世の中になったもんだ。