独楽の回転数

煩悩の少なめでお願いします。

アウトプットする(レベル:竜)

アウトプットすると言っても、やり方や程度がある。

 

マッチングアプリで人と話すのは刺激的な事ではあるけれど、インプットの要素が強い。

 

私がしたいのは自分の意志を伝える訓練になるようなアウトプットだ。知らない人と当たり障りのない話をしたのでは弱い。

 

というわけで、これまで胸襟を開いて接していなかった関係者各位にお会いすることにした。

言えなかったこと、隠してたこと、その当時の思いを話すのだ。

 

まず思いついたのは、小学校の担任の先生。これが一番きつい。小学校の頃、忘れ物や宿題をやってこなかった生徒はかなり派手に怒られた。その当時の事がトラウマになっている同級生もいる。私は宿題やらないし忘れ物も多かったから特に酷くやられた。

今でも笑い話ではなく、私の行動原理に大きな影響与えてきた。自己分析を進める上で今まで目を背けてきた小学校時代の事が見えたのだ。

 

先生にどのようにして接触するか。地元の友達が先生と繋がっているわけもなく。もし連絡先を知っていたとしても怪しまれて終わりだろう。

市の教育委員会に電話してみる。

「卒業されたのはいつですか?」

「24年ほど前です」

「年齢的に退職されていますね」

 

そっか。うちの両親より少し年長だから、そんな年か。先生は小学校の時の強烈な印象のまま、私の中に存在していたから玉手箱を開けたような気分だった。もしかすると、どこか体も弱ってるかも知れないし、亡くなっている可能性もある。

 

教育委員会の方はなんとか調べてくれると言うので、あまり期待せずにお願いした。

 

90分後、教育委員会から入電。早すぎる。さすが役所仕事。見切りをつけるのが早い。と思っていたら。

「先生見つかりましたよ。あなたの事を覚えているそうです。電話番号と住所をお聞きしてます。」

 

戦慄。一瞬、緊張が体を走る。

 

はて、どうしたものか。

電話をかけて「今週末行っていいですか?」などというアプローチをする度胸はない。ひとまず、連絡をした経緯や私の25年を説明する為にお手紙を書く事にした。

iPhoneのメモに原稿を書く。意外とスラスラと、おもしろい手紙が書けた。便箋の字もまずまず上手く書けた。投函。

 

1週間後。手紙の返信はない。もしやお怒りになられた?と想像しつつも、年末に実家に顔を出すつもりだったので、そのついでに訪問できたら心地よく新年を迎えられそうだったのだが。

 

意を決して電話をかける。営業マン時代のセールスの電話より緊張した。願掛けもした。

 

6コール目で女性の声。この声は奴ではない。娘か嫁か。要件を伝えるとすぐ先生がでた。

手紙を読んだらしい。笑っていた。私は緊張して早口になる。声だけ聞いているとただの明るいおばさんだ。私はこいつに怯えて小学校時代を過ごしたというのか。玉手箱を開けた気分。

聞けば、教員を引退して学童保育の手伝いに行っているのだという。私はあなたに学童の預かり時間を超える居残りをさせられたというのに。

 

年末は忙しいというので、年明けにまた連絡をくれとのことだった。まぁそうなるだろうな。

決戦は2022年に持ち越された。

 

これが私クレージーなアウトプット(レベル:竜)

 

現場からは以上です。