何をされてる方
久しぶりに街に行ってみた。
仙台というところは他の地方都市同様に市の中央部にいろんな機能が集約されている。
歓楽街とお買い物エリアが隣接している上に、大学や専門学校が多いので学生が多い。百貨店に行く年配のご夫妻もたくさんいる。つまり銀座と渋谷とススキノが一緒になって小さくなった感じだ。実につまらなくて平和で可愛げのある街だ。
学生時代の知り合いとすれ違うことはほとんどないし、声をかけることもかけられることもない。寂しいもんだ。
自分が容姿へのこだわりを捨てている状態だからそう見えるのだろうけど、街を歩く人は若者も年配の方も色彩感覚のセンスが良くておしゃれに見える。
カルティエやスワロフスキーやオメガの路面店で買い物をしてる人たちは何をされている方なのだろうかと観察してみるが分からない。金を持っているのは確かなんだろうけど。
明らかに生命力がみなぎっている人やオーラを放つ人はいないけれど、何やらあくの強い個性を持ってる人はいるみたいだった。
いろんな人と話をしたいと思っても、人々は目的の場所へ向かって歩いていく。私はそれを見て歩く。
モンクレールの路面店から40-50代と思しき男性が大きなモンクレールの紙袋を抱えて出てきた。袋の中身はおそらく私の家賃より高額であろうダウンジャケットが入っているのだろう。
傍らには娘か彼女か判断が難しい女性がいる。意気揚々とモンクレールを出た2人は隣のロレックスの店舗へと立ち止まることなく入っていった。
「シャンプーなくなるから隣のドラッグストアも寄らない?」くらいのフットワークだった。
嫉妬も羨む気持ちはないけど、何をされてる方なのかすごく聞いてみたい。
街でやることもないので、ドトールでジョーカーゲームの続きを読もうか。
現場からは以上です。