花火がどーん
引越した。
本格的に家族と別居。久しぶりの車以外の寝食は体力とメンタルの回復にかなり効果的だった。
家具家電付きの物件でIHヒーターの火力が弱い以外は何の不満もない。
歩いていける距離にスーパーとコンビニとドラッグストアがある。
新生活のワクワク感はないけど、牢屋に入ったような閉塞感やひもじい感じはない。
荷物(といっても車のハッチバックに詰めるくらい)を収納し、メモ紙に今後の抱負を書いて部屋に貼りまくった。もちろんゴミの収集日などの情報も。
その後はひたすらテレビを見た。特に面白くはないが惰性で見続けた。
本を開いたり書き物をしてみようかと机に向かってみるも指は動かず。
昔からそうなのが、家で仕事や勉強ができない。大抵はカフェか図書館へ行く。
話が逸れた。
ドラッグストアでトイレットペーパーやタッパーを買ってドアを開けると破裂音が聞こえた。
二階建てのアパートの上空に花火が上がる。
向かいの家の親子が感嘆の声をあげてそれを見ている。私も感動した。
11月の花火。何か祝福されたような気になる。
新しい暮らしと新しい戦いのゴングが派手に鳴らされた。