独楽の回転数

煩悩の少なめでお願いします。

声は大事

YouTubeをやろうと思う。

 

風呂に大量のバスボム入れるとかゲーム実況とかではなく、シンプルに歌を歌おうと思う。

 

その昔、若気の至りでシンガーソングライターになろうとした時期が半年〜1年くらいあった。

その頃は今ほどSNSが普及していなかったが、ネット上でもライブハウスでも非プロのすごい曲がいくらでも聞けた。そのおかげで自分の実力の無さに気づけた。

 

時は流れて、職場と家の往復しかなくなり、誰かと話すことも自分の意思を誰かに示すこともなくなった。テレビからもYouTubeからも私を鼓舞する言葉は聞き取れない。

 

実家でミスチルイエモンをひたすら歌った。

半べそかいて弾いてた曲もあったと思う。

 

歌は不思議なもので、必要なのに普段口にしない言葉で溢れている。I Love Youとか夜にかけるとか会社でも家庭でも言う機会はない。

つまり、大人こそ歌うことが必要なんじゃないかと思う。声仏事を為す。

小田和正のダイジョウブもかなり説得力があるけど、自分で歌ってしまえば本当に大丈夫と言う気持ちになる。

 

そんなわけで、iPhoneで試し撮りしてみた。

自分の歌声がパッとしない具合に落胆を隠せなかった。それに加えて滑舌の悪さや見た目の老けこみ方に絶望した。

こいつが社会に出ている一端の男なのかと目を疑った。

 

ダイエットはすぐに結果が出ないので、ランニングやお酒をセーブして継続していくとして、問題は滑舌と声の籠りだった。

Kindleボイストレーニング大全集みたいな本をダウンロードしてベロや顎を動かしたり、50音を発音したりしてみた。

歌唱には目に見えた変化はなかったが、日常生活での変化は顕著だった。

 

「資料終わったか?」と上司が少し遠くから声をかける。「これからでーす」と返事をした声がやたらと明るかったらしく、事務所で笑いが起こった。

そればかりか、取引先からの電話を対応を受けていると「いい声してる。歌やってるの?」と聞かれる。いい声をした人が皆シンガーとは限らないと思ったが、その人は趣味でカラオケ教室をしているらしく、私がボーカルの発声をしていることを感じ取ったのかもしれない。

 

そんなこともあり、現状は未だに出口がないトンネル状態なのだが、アウトプットしようとすることで自分を変えていけるという自信が少しだけ持てた。

 

年末はもそもそと自室で撮影に勤しむことになりそうだ。

 

現場からは以上です。